【第29号】報われる努力の方向

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ども、杉野です。

今回は特に書くべきことが思いつかないので、いきなり本編に
行っちゃいます。

 

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第29号 報われる努力の方向

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以前『報われる努力と報われない努力の違い』という記事を
書いたことがあります。

報われる努力とは、報われるまで続ける(続けざるを得ない)
努力である。

ホンモノに触れて高い理想と自尊心を手に入れれば、
誰もが努力せざるをえなくなる。

そこではそんな話をしたワケですが、それは言い換えると、
目指すべき方向が明確になり、そこへ向かって突き進むことが
できれば、その努力は報われるということです。

そもそも高い理想とは、自分が理想へ到達するだけではなく、
周りの人間も一緒に理想へ到達するような、世界に貢献できる
理想を指します。

例えばこのメルマガにおける僕の理想は、あなたに真の成功哲学を
理解してもらい、そして実際に成功してもらうことです。

その理想へ向かって僕が正しく行動し、あなたが成功できれば、
その成功は最終的に僕の成功となって返ってきます。

それによって僕は豊かになり、さらに質の高い真の成功哲学を
発信できるようになる。

それは僕の理想でもあるし、あなたの理想でもあるワケです。

こういう自分と周りが「一緒に」理想へ到達できるような方向が、
目指すべき方向であり、高い理想であり、報われる努力の方向だ
ということです。

 

周りを無視して、自分だけの理想を追い求めても、その努力は
報われません。

なぜなら努力が報われるとは、その努力(や成果)の価値が
周りから認められ、そこから大きな結果や報酬が発生することを
意味するからです。

もし僕のメルマガがあなたの役に立たなかったとしたら、
(少なくともこのメルマガにおいては)僕が成功することは
できません。

あなたが僕の記事や商品に価値を感じなければ、そこから僕の望む
結果や報酬は発生しないのですから当然ですね。

僕の努力は、あなたの役に立つ限りにおいて報われます。

それはあなたに隷従して、なんでもかんでもあなたの言う通りに
するということではなく、僕が努力によって得たものの中に、
あなたの役に立つものが含まれていなくてはならないということです。

仮に僕がダイエットをして、1ヶ月で5キロ痩せたとします。

その結果をそのまま発信しても、あなたの役には立ちません。

けれども、そのダイエットから僕が学んだダイエットのコツを
発信すれば、それなりに役に立つかもしれません。

多くの人の努力は前者の発想ばかりで、後者の発想がないから
報われないのです。

 

周りの人は、われわれに「私の理想はコレです」なんてことを
教えてはくれません。

あなただって、僕にそんなことを教えた覚えはないと思います。

大なり小なり誰もが成功したいと望んでいるのは間違いないと
思いますが、「成功する方法を教えます」とだけ言ってそこに
周りが価値を感じてくれるかというと、そんな単純な話ではない
ワケです。

だったら、なぜあなたは「成功する方法を教えます」と言っている
僕のメルマガを読んでいるのでしょうか?

そんなメルマガやブログや本は腐るほどあるのに、どうしてあえて
僕みたいな得体の知れない人間のメルマガを読んでいるのでしょう?

その答えは、巷の自己啓発が既に成功した人にしか分からない言葉で
語られているのに対して、僕の記事は誰にでも分かる言葉で語って
いるからです。

実際、僕は読者の方からよく

「今まで納得できなかったことが、やっと納得できました」

というメールを頂きます。

同じ日本語で、同じぐらい平易な言葉で書かれているはずなのに、
僕のは読めて他のは読めない。

これが現実です。

このことに気付かなければ、僕のメルマガを読む人が今のように
増えることはなかったでしょう。

それは言い換えれば「成功する方法を教えます」という僕の努力が
報われることはなかっただろう、ということです。

努力が報われるためには、こういったことに気付ける能力が、
努力の方向を見定める能力が必要になります。

 

では、どうやったら周りの人の理想に気付けるようになるのか。

それは語り出すと長くなるので詳しいことはバッサリ割愛しますが、
一言で言うなら観察です。

普段から自分や周りをよくよく観察することで、気付けるように
なっていきます。

ビジネス的に言えばリサーチってヤツですね。

自分や周りは何に興味や関心があって、いつも何を気にしていて、
何を面倒だと思っていて、何があったらいいと思っていて、
何に困っていて、何が足りなくて、何に惹かれてしまうのか。

そういうことを1つ1つ観察して見つけてください。

その問題を解決したり、その望みを叶えたりすることが、
彼らにとっての理想です。

同じ成功したいという理想でも、それは美容師として成功したいのか、
建築士として成功したいのか、コンサルとして成功したいのかなど、
細かいことは異なっています。

もちろん美容師として成功したいという理想が同じでも、
さらに細かく海外で活躍したいのか、独立して店舗を増やしたいのか、
そういったことは異なるワケです。

その中で自分の理想と合致しそうなものを見つけて「一緒に」理想へ
向かっていければ、その努力は報われます。

 

あなたが今、努力が報われないと嘆いているならば、ここで話した
一連のことを自分に当てはめて見直してみてください。

恐らくほとんどは、あなたの努力が誰の役にも立っていないことが
原因だと思います。

がんばって弁護士の資格を取ったとしても、周りがそこに価値を
感じていなければ、たとえ弁護士のような凄い資格であっても、
その努力が報われることはありません。

もちろん報われるように方向を転換すればその限りではないので、
「弁護士の資格なんて無駄なんだ」と思うのはちょっと違います。

大事なのは弁護士資格それ自体ではなく、それをどう表現し、
どう使っていくのか、ということなのです。

どんな努力にも必ず報われる方向があります。

必ず誰かの役に立つ側面があります。

どうせ努力するなら、それを見つける努力も同時に行ってください。

それが遠回りに見えて一番の近道なのです。

ありがとうございました。

 

【第24号】猫が教える成功哲学 ニャポレオン・ヒルの秘密(8)

1 Comment

ども、杉野です。

今回はゲンさんのカッコイイ側面が見られます。

それではどうぞ(笑)

あ、そうそう、言い忘れていましたが、ブログの更新は
月1回ということに決めました。

メルマガは不定期配信なので月2回以上配信することが
ありますが、その場合は少年ジャンプ方式でどんどん
ブログとメルマガの記事が離れていくことになります。

より早く記事を読みたい場合は、メルマガへの登録を
ご検討くださいませ。

 

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第24号 猫が教える成功哲学 ニャポレオン・ヒルの秘密(8)

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・・・2ヶ月と10日目・・・

コミュニケーションとは何か。

他者とは何か。

理解とは何か。

鉄平がその答えを出すまでには10日という時間がかかった。

その間、鉄平は何度もレオン様に答えを聞こうと思ったが、
なんとか思いとどまり、最後まで自分で考え抜いた。

前回レオン様が言った通り、鉄平の中にも少しずつだが、
ホンモノの芽が出始めていたのだ。

朝の瞑想を終えた鉄平は、レオン様にリサーチの話を切り出した。

「なんとか答えらしきものは見つかったよ」

「そうか」

「でも、あんまり自信ないんだよね・・・」

「そうだろうな」

「いや、そこは『自信を持て』って言ってよ!」

「誰だって最初はそんなものだ」

「はじめから自信に満ち溢れているとしたら、それは単なる
勘違い野郎か、既にホンモノかのどちらかだが、少なくとも
今のお前はそのどちらでもない」

「よかったな」

「よかねーよ!」

「私は『お前は勘違い野郎ではない、だからそのまま進めば大丈夫だ』
と言ったのだ」

「褒められて怒るバカがどこにおる」

「へ?そうなの?」

「それならそうと、はっきり言ってよぉ」

レオン様に説明されて、鉄平は少しにやけている。

「その程度のことに気付かぬようでは、とてもリサーチなどできぬぞ」

「それとリサーチは関係ないでしょ」

「だから、そう思っているうちはまだまだだと言っておるのだ」

「どういうこと?」

「つまりだ」

「私の言うことすらボケーっと聞いているようでは、誰を相手に
リサーチをしても同じことになる、ということだ」

「いやいや、僕だってリサーチのときはもっと集中して聞くよ」

「それがダメだと言っておる」

「お前はリサーチをするときだけ頑張るつもりでいるようだが、
それは私が今まで見てきた中でもっとも典型的な失敗する人間の
パターンだ」

「ホンモノは、いつどんなときも誰の話であっても集中して
聞いている」

「だから彼らは、凡人なら油断して見逃してしまうであろう
多くのチャンスや成功のヒントを見つけることができるのだ」

「大事な相手が、必ずしも大事なことを話すとは限らぬ」

「むしろ、どうでもいいと思っていた者の方が、思わぬことを
口走ったりするものなのだ」

「例えば、お前は道を行き交う女子高生や男子高生の会話に
耳を傾けたことはあるか?」

「ないよ、そんなの」

「1つや2つ聞いただけでは分からぬが、それを何十回、何百回と
聞いていると、彼らが本質的には同じことしか喋っていないことが
分かってくる」

「そういった普段からの地道な活動がリサーチなのだ」

「わかったか」

「うん・・・」

「何か言いたそうだな」

「なんでもない」

「そうか」

「では飯にするぞ」

 

昼食の間、二人(一人と一匹)は終始無言だった。

鉄平は自分で考えた答えをレオン様に聞いてもらうつもりだったが、
いきなり説教が始まって出鼻をくじかれてしまった。

加えてその説教が自分の至らない部分を的確に突いているがゆえに、
鉄平は何も言えなくなってしまったのだ。

レオン様の言っていること、それ自体は正しい。

しかし今回の場合は、それを言ったタイミングが悪かった。

どれだけ正しいことも、誤った文脈で使えば誤りになる。

レオン様とて、やはり完璧ではないのだ。

さっきの説教で、鉄平のやる気はすっかり萎えてしまっていた。

リサーチどころか何もやる気にならない。

昼食が終わってもそれは変わらなかった。

 

・・・昼食後・・・

 

鉄平は外に出かけて、気分を変えることにした。

「ちょっと出かけてくる」

1分ほど歩いて、彼はあることを思い出した。

「そういえば、ゲンさんどうしてるだろ」

リサーチのことに夢中になり過ぎて、鉄平はゲンさんのことを
すっかり忘れていたのだ。

「あれだけ協力してもらったんだから、ブログをやめたことは
ちゃんと伝えておかないとダメだよな」

「よし、一旦家に帰ってお土産にかつお節を持って行こう」

鉄平は一度家に戻り、かつお節の袋を1つ持っていつもゲンさんと
会っていた場所へ向かった。

しかし、辺りを見回しても茶色い猫は見当たらない。

「もういなくなっちゃったのかなぁ・・・」

「おーい、ゲンさーん!」

「おうっ!」

その声に反応して鉄平が振り向くと、そこには小太りの黒猫がいた。

「え、ええっ!?ゲ、ゲンさん!?」

「ひさしぶりだな、元気だったか?」

「いやいや、そんなことより、いつから黒猫になったのさ」

「あ、これか?」

「さっき煙突から落っこっちまってな」

「いまどき煙突って」

「知らねぇのか?まだ古い銭湯には煙突があるんだぜ、粋だろ?」

「ま、まあ確かに粋だけど・・・そんなところに何の用が・・・」

「猫はいつだって気の向くままに生きてんだよ」

「そうでしたね・・・」

「あ、いや、そんな話をしに来たんじゃなくて、今日はいろいろ
報告しなきゃいけないことがあって」

「なんだ、急にどうした」

「あのー、ちょっと言い難いんだけどさ、前やってたブログ、
やめちゃったんだ」

「ほう、そうか」

「え、あれ、それだけ?」

「別にいいじゃねーか、死ぬワケじゃあるめぇし」

「俺はそんな小せぇことを気にするほど、小せぇ猫じゃねぇ」

ぽよん、ぽよん。

鉄平はゲンさんのお腹をなでている。

「なにしてるんだ?」

「確かに大きい猫だな、と思って」

「お前も蝋人形にしてやろうか」

「冗談だってば」

「というか、なんでゲンさんがそんなネタを・・・」

 

「それより、ありがとう、ちょっと気が楽になったよ」

「そりゃよかったな」

「だけどよぉ、お前も小せぇ男だな」

「謝るぐらいなら、もっとデカイ土産を持ってくるっていう発想に
ならねぇのか?」

「あ、そう思ってかつお節を」

「そういうことじゃねぇ」

「え?」

「ブログはやめたけど一億円稼いだとか、ブログはやめたけど
可愛い彼女ができたとか、そういう報告をするのが『報いる』
ってことじゃねぇのか、ってことだよ」

「俺は最初から礼なんて求めちゃいねぇ」

「俺はお前に協力したいと思ったから協力しただけだ」

「そういう相手に対して報いるなら、協力した甲斐があったと、
それが無駄じゃなかったと思わせるべきだろ」

「『ブログをやめました』だけ言われても、俺も『そうか』としか
言い様がねぇじゃねぇか」

「ごめんなさい・・・」

「そうじゃねぇ」

「そこは『見返してやるから待ってろ!』って言うんだよ」

「み、見返して・・・やるから・・・待ってろ!」

「そうだ、それでいい」

「男だろうが、猫だろうが、二言はなしだ」

「次会うときはデカイ土産を持ってこいよ」

「は、はい!」

 

帰り道、ゲンさんに喝を入れられた鉄平はやる気を取り戻していた。

「ゲンさんってカッコイイなぁ」

「レオン様じゃなくて、ゲンさんが師匠だったらよかったのに」

「とにかく今はゲンさんにデカイ土産を持っていけるように
もっと頑張らないと」

「うしっ!」

家に到着。

「ただいまー」

「長い散歩だったな」

「まあね」

「お、いいものを持っておるではないか」

レオン様は鉄平の持っているかつお節に気付いた。

「なんだ、私に黙って他の猫に餌づけでもしていたのでは
あるまいな」

「ち、ちがうよ」

「ではなぜそんなものを持っておるのだ」

「そ、それは・・・」

「怪しい・・・」(ジーーーー)

「うっ・・・」(もぞもぞ)

「交換条件だ」

「そのかつお節を素直に差し出せば、これ以上の詮索はしないで
おいてやろう」

「卑怯者!」

「嫌なら何をやっていたのか話すまで私は帰らぬぞ」

「うぅ・・・わ、わかったよ、レオン様にあげるよ」

「ふっふっふっ、分かればよろしい」

「ふぅ・・・」

「私がこれを食べている間に、晩飯を作っておくようにな」

「へいへい」

「どっかの猫とは大違いだな」(ぼそっ)

「何か言ったか?」

「なーんにも」

 

今日の一連の出来事が、翌日にあんなことに発展しようとは、
誰も知る由もなかった。

つづく。

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