【第46号】あなたの思考が現実化しない3つの理由

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僕は以前、『実存の部屋』の方で

「なぜあなたの思考は現実化しないのか」

という記事を書いたことがあります。

読んでもらえれば分かるように、ここで僕は「思考」の定義を
話していて、無意識的思考が「思考」のことだと言っています。

これは今でも間違いではないと思っていますが、いかんせん
この記事は何年も前のものなので、今の僕から見るとどうしても
説明の粗さが目立つんですよね。

というワケで今回は、この記事をリニューアルして、
2016年バージョンの記事を書いてみたいと思います。

 

まずは「思考は現実化する」の「思考」の定義です。

これは無意識的思考のことで間違いありませんが、
より厳密に言うと、「思考」とは無意識的思考の深い部分、
われわれの思考そのものを支えている前提のことです。

例えば「お金がほしい」ということを願ったり考えたり
することは、「自分にはお金がない」ということが前提に
なっていますよね?

われわれは自分にはお金がないと「思っている」から、
お金がほしいと願うワケです。

今「思っている」にカッコをつけたことからも分かるように、
この「思っている」が現実化している「思考」です。

だから意識的思考でお金がほしいと思い続けているかぎり、
その前提であるお金がないという前提が現実化され続けます。

一般化すると、何かを欲することは、その「何か」が自分に
無いということを前提としているため、その何かが無い
という前提(無意識的思考)が現実化しているということです。

この「思考=前提」という定義を理解していないことが、
思考が現実化しない1つ目の理由です。

 

次に「現実化」の定義も確認しておきます。

これはもう以前話した通りで、今われわれが見ている現実が、
われわれの「思考」が現実化した現実だということです。

つまり思考の現実化は、今この瞬間も起こり続けています。

そういえば以前見たヤフー知恵袋で「何度やっても思考が
現実化しません、どうすれば思考は現実化するんですか?」
というような質問があって、そこに面白い回答がありました。

「なにを言ってるんですか、何度やっても思考が現実化しない、
ってことが現実化してるじゃないですか」

まさにその通りなんですよ。

この質問者は「思考」の定義を誤解しているから上記のような
質問をしてしまうのであって、われわれの現実はいつでも、
われわれの「思考」、つまり前提を表しているのです。

この質問者の例で言えば、彼は思考を現実化させたい
ワケですから、「自分は今、思考を現実化できていない」
ということが前提になっています。

できていないという前提がなければ、それをできるように
しようとは思わないですよね?

だからその「できていない」という思考(前提)が
現実化している、というだけなのです。

この「現実化=今この瞬間に起こっていること」という定義を
理解していないことが、思考が現実化しない2つ目の理由と
言えるでしょう。

 

最後は方法ですね。

じゃあどうやったら「思考」、つまり前提を変えられるのか。

これを知らないことが思考が現実化しない3つ目の理由です。

でもやることはめちゃシンプルで、前提を自覚するだけ、
なんですよ。

例えばスーパーへ買い物に行った際、ほとんど人は値段で
商品を選ぶと思います。

今日はキャベツが安いから買っておこう、鶏肉が特価だから
買っておこう・・・という感じで買うことが多いと思いますが、
その「安いから買っておこう」は「自分は貧乏だ」
ということが前提になっていることに気付いているでしょうか?

もし「自分は金持ちだ」という前提で買い物をしているならば、
安さではなく本当に欲しいものを買おうとするはずです。

少なくとも「お買い得だから買っておこう」という発想には
ならないでしょう。

だって、お買い得だろうがそうじゃなかろうが、お金持ちなら
欲しいものを買うし、欲しくないものは買わないんだから。

別に安いものを買うことが悪いワケじゃないですが、
そうやって値段で選ぶことは「自分は貧乏だ」
ということを前提にした行動ですから、いつまで経っても
その「自分は貧乏だ」が現実化され続けます。

これを日常のあらゆる場面で自覚するということです。

もちろん簡単ではありませんが、簡単じゃないからこそ、
ほとんどの人ができないからこそ、自分が現実化したい思考を
思考できることに価値があるのです。

 

まとめておくと

1.「思考」の定義を誤解している
2.「現実化」の定義を誤解している
3.思考を現実化させる方法を知らない
(もしくは知っていても実行できない)

というのが、思考が現実化しない3つの理由です。

サラッと話しましたが、実は政治や経済、哲学、芸術、宗教など、
そういった深いことを学ぶべき理由は3の方法に関わっています。

もう1つのメルマガで少し前に話した例を出しておくと、

「時間は過去・現在・未来へと流れている」

という深い深い前提が現実化したのが、今われわれに
見えている世界です(実は中世までの人たちはこんな風には
時間を捉えていませんでした)。

さすがにこれ以上は突っ込まないでおきますが、買い物のような
小さな前提から、世界の見え方という大きな前提まで、すべては
同じ理屈で説明できます。

恐らくこっちメルマガしか読んでいない人は哲学や宗教には
興味がないだろうし、それらを学ぶことは遠回りにしか思えないと
思いますが、僕の個人的な実感としては、そっちから回った方が
思考を現実化させられる「精度」は確実に上がります。

要するに、自分の前提を自覚しやすくなる、ということです。

そんなワケで、しんどいことを避けたくなる気持ちは
分かりますが、結局しんどい修行をしないと前提を
自覚するための力は鍛えられないので、難しいことには
積極的にチャレンジするようにしてくださいませ。

ではでは。

ありがとうございました。

 

【動画】『「思考は現実化する」徹底解剖』のお知らせ

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ども、杉野です。

『「思考は現実化する」徹底解剖』という動画シリーズを
ユーチューブにアップしました。

よかったら見て(聞いて)みてくださいませ。
(オススメを貼っておきます)

見る側にとってはどうでもいい情報かもしれませんが、
この50本の動画は3日で録りました。

1日平均16本。

人間やればできるもんです(笑)

一気に全部を聞いても多分頭に残らないと思いますので、
1日数本ぐらいを目安に通勤時間にでも聞いてもらえればと
思います。

ではでは。

ありがとうございました。

 

【第26号】思い込みは現実化する

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ども、杉野です。

台風11号の被害が最小限で済むことを祈りつつ
26回目のここヒル配信です。

 

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第26号 思い込みは現実化する

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ナポレオン・ヒルの書いた有名な本に『思考は現実化する』
というものがあります。

この本については巷のブログでもよく取り上げられていて、
僕が見たかぎりほとんどの人は「ホントに思考は現実化するん
ですよ!」的なことを言っています。

みんなそれぞれに実体験を根拠にして「私はこうやって思考を
現実化させました」と言っている。

別に今はこのことをとやかく言うつもりはありません。

本人がそうだと言うのだから、恐らくそうなのでしょう。

僕がここで考えたいのは、そういう個人的な体験を根拠にした
主観的なものではなく、もっと万人の役に立つ客観的なもの、
つまり思考が現実化する「原理」です。

なぜ思考は現実化するのか。

どういう理屈で、何がどうなることで思考は現実化するのか。

それを今回は考えてみたいと思います。

 

最初に考えたいのは、「現実化する思考」とはどのような思考か、
ということです。

当たり前ですが、すべての思考が現実化したら世界は大変なことに
なってしまいます。

例えば誰かと喧嘩したときに「あんなヤツ、死ねばいいのに」と
一瞬だけ思ったことが現実化したら、かなりヤバイですよね?

でも、そんなことはまず起こりません。

われわれの思考は基本的に「現実化しない思考」だからです。

では「現実化する思考」とは何なのか。

一般にそれは、繰り返し強く思ったこと、とされます。

何度も何度も「自分は成功できる、自分は成功できる・・・」と
刷りこむことによって強く思考できるようになり、やがてそれが
現実化する、という具合です。

要するに、そこで言われているのは、弱い思考は現実化しないけど、
強い思考は現実化するということです。

では思考の強さとは何なのでしょう?

われわれが「1+1=2」という思考をする場合、そこにおける
思考の強さは、1+1=2の度合い、です。

厳密に言えば、1+1=2だと思い込んでいる度合い、です。

1+1=2自体には是非があるだけであって、強いや弱いという
度合いはありません。

今は10%ぐらい1+1=2なんだけど、なんとかがんばって
50%ぐらい1+1=2にしてほしい、みたいな会話はあり得ない
ですよね?

そういうことです。

同様にして、「自分は成功できる」という思考をする場合も、
そこにおける思考の強さは、そう思い込んでいる度合いを
意味します。

つまり思考の強さとは、思い込みの強さであり、思い込みの強い
思考は現実化するということなのです。

 

ここでまた疑問が湧きます。

なぜ思い込みの弱い思考は現実化せず、思い込みの強い思考は
現実化するのでしょうか?

今考えたことから導けるのは、思い込みの強さが現実に影響を
与えているということです。

だとすれば、思い込みと現実の間には何らかの関係があります。

ところで、現実とは何でしょうか?

例えば僕の目の前にはパソコンがありますが、このパソコンが
存在することは僕の現実です。

けれども、もしかしたら、それは僕が勝手にそう「思い込んでいる」
だけかもしれません。

なぜなら、われわれには何かが存在することを証明することは
できないからです。

僕は目の前にパソコンが見えている気がしているだけかも
しれないし、パソコンを触っている気になっているだけかも
しれない。

自分の感覚は絶対にウソをつかないと、どうして断言することが
できるでしょう。

万人がパソコンの存在を認めたとしても、万人の感覚が誤っている
可能性は消えません。

『シックスセンス』ではありませんが、本当は死んでるのに、
生きているつもりになっている、という可能性もあります。

だとすれば、現実とは、われわれがそう思い込んでいるものに
過ぎないのではないでしょうか。

自分の感覚を正しいと思い込み、その感覚が知覚したパソコンは
存在すると思い込み、自分はそれを正しく捉えていると思い込む。

そう、現実とは、われわれの思い込みそのものなのです。

 

ここまでくれば、なぜ思い込みの強い思考が現実化するのかは、
誰でも分かると思います。

それは

思い込むこと=現実化すること

だからです。

ただここで注意しておきたいのは、実は思い込みには
度合いなんてない、ということです。

思い込んでいるか否か、思い込みにはそれしかありません。

99%の思い込みは、思い込んでいないのと同じです。

だって「思い込む」という言葉の定義が、100%そう思っている、
一切疑いを挟まない、という意味なんだから。

その意味で、ちょっとだけ思い込む、は語義矛盾です。

50%満杯みたいな。

満杯なのか、50%なのか、どっちやねん、と。

そんな感じです。

思い込んでいるか否かが、それが現実化するか否かを決めているのです。

 

今回のタイトルは『思い込みは現実化する』としました。

この間に入っている「は」という助詞は、『思考は現実化する』の
「は」と同じ意味で使っています。

多くの人は、この「は」を勝手に解釈して「思考することによって
現実化する」と思い込んでいますが、この「は」は因果関係ではなく、
順接の「は」です。

どういうことかというと、「思考は現実化する」の正しい解釈は
思考=現実化する、だということです。

思考する「から」現実化するのではなく、思考「は」現実化するのです。

思考「即」現実化、と言い換えてもいいでしょう。

この思考は思い込みのことですから、思い込み「即」現実化です。

それが『思考は現実化する』『思い込みは現実化する』の正しい
解釈であり、意味なのです。

 

あなたの現実は、あなたの思い込みが作っています。

あなたにとって今の現実が望ましくないものならば、
それはあなたが望ましくないことを「そういうものだ」と
思い込んでいるということです。

人生なんてちっぽけなものだ。

俺の人生なんて所詮はこんなものだ。

そう思い込んでいるかぎり、その思い込みはそのまま現実化します。

現実化は今この瞬間にも起こっています。

焦る必要はありませんが、そのことをいつでも自覚するようにして
ください。

思い込みを変えるには、思い込みを知らなければならないのです。

ありがとうございました。

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