ども、杉野です。

いやー、もう12月ですよ。

これが『ここヒル』では今年最後の記事になるかもしれませんので、
来年までにしっかりとレオン様の格言を復習しておくように(笑)

今回は新キャラ登場の予感・・・です(笑)

 

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第15号 猫が教える成功哲学 ニャポレオン・ヒルの秘密(5)

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・・・10日目・・・

いつもの瞑想の前に、レオン様が鉄平に話しかけた。

「瞑想をはじめてから、もう一週間以上になるな」

「え、もうそんなに経つっけ?」

「あぁ」

「少しは慣れてきたか?」

「うん、前よりは集中できるようになってきたと思う」

「そうか」

「では今日から少しメニューを変えることにする」

「どう変えるの?」

「今までは30分3セットだったものを今日からは
1時間2セットにする」

「えぇー、時間増えてんじゃん」

「少し朝食の時間は遅れるが、我慢してやろう」

「え、そっち?」

「我慢するのは俺の方だって」

「いつも私がどれだけ朝食を楽しみにしていると思っておるのだ」

「それを我慢して、お前のことを優先してやるのだから、少しは
感謝せぬか!」

「はいはい、わかったよ」

「やりゃーいいんでしょ、やりゃー」

「では始めるぞ」

 

・・・朝食・・・

 

「よし、終わったな」

「はやく飯を持ってこい、鉄平!」

「もう腹が減りすぎて背中になりそうだ」

「意味が分からん」

「今用意するから、とりあえずそのヨダレをどうにかしなさい」

「う、うむ」

鉄平が朝食の準備をしながら話しかける。

「昨日は息抜きでよかったかもしれないけど、今日はこれから
どうしたらいいの?」

「昨日も言ったであろうが」

「へ?」

「自分で考えるのだ」

「それが出来るなら、こんなこと聞かないって」

「そうだろうな」

「いやいや、おちょくらないでよ」

「おちょくってなどおらぬ」

「そもそもお前の考えは浅すぎると言っておるのだ」

「お前はたかだか一週間のブレインダンプをしただけで、
すべてが上手くいくと思っていたのではないか?」

「だってレオン様は、やりたいことが見つかれば、あとはそれを
やるだけだ、って言ったじゃん」

「あぁ、確かにそう言った」

「しかしな、鉄平」

「お前はその私の言葉を、非常に浅い意味でしか理解して
おらぬのだ」

「どういうことさ」

「お前は以前『みんなが笑顔で、貧困がなくて、不安もなくて、
誰もがやりたいことをやって暮らしている世界』が自分の目指す
楽しい世界だと言ったな」

「それが?」

「そうつっかからずに、よく聞け」

「お前はあれから『みんなが笑顔で、貧困がなくて、不安もなくて、
誰もがやりたいことをやって暮らしている世界』を作るには
どうすればいいか考えたか?」

「そもそも誰を笑顔にしたいのか、何によって貧困を無くすのか、
誰もがやりたいことをやって暮らしていくにはどうすればいいのか」

「そういうことを考えたか?」

「・・・考えてない」

「そういうことだ」

「お前はもっと、お前自身が何を考えているのかを知らなければ
ならない」

「お前はまだまだ自分のことを知らなすぎるのだ」

「言ってることがよく分からないよ」

「要するに俺はどうすればいいのさ」

「だからその問いを自分自身に向けろと言っておるだろ」

「私が毎回お前にやるべきことを教えるのは容易なことだが、
私がいなくなったときにお前はどうするつもりなのだ」

「それは・・・」

「難しいのは分かっておる」

「分かっておるが、これはホンモノになるためには避けては
通れぬ道なのだ」

「朝食が終わったら少しだけヒントをやる」

「そこからは自分でやってみろ」

「うん・・・」

 

・・・朝食後・・・

 

「ぷはー、極楽じゃー」

「さっき言ってたヒントってなんなの?」

「気の早いやつだな」

「もっと余裕をもて、余裕を」

「だって俺にはあんまり時間が」

「そうやって焦っても何もよいことはないぞ」

「そうかもしれないけど、次に何をすれば分からない状態で
焦らずにいる方が難しいよ」

「予定ではもっとサクサク上手くいくはずだったのに・・・」

鉄平はうなだれている。

「わかった、わかった、今から話してやるから頭をあげよ」

「うん」

「まず今のお前は、何を考えればいいのかすら分からない状態だ」

「この点は認めるな?」

「うん、認める」

「こういう場合、取りうる手段は私の知るかぎり1つしかない」

「それは、分かるところまで戻って考える、ということだ」

「どういうこと?」

「今お前に分かっていることは『みんなが笑顔で、貧困がなくて、
不安もなくて、誰もがやりたいことをやって暮らしている世界』を
作りたい、ということだ」

「だから一旦そこまで考えを戻して、その分かっていることを
より深く掘り下げていく」

「これで大体何を考えればいいかは見当がつくはずだ」

「自分の分かっていることに対して、細かく(厳密に)5W1Hの
問いを立てれば、進むべき道は見えてくる」

「もう少し具体的に言うと、笑顔とは何か、どうすれば笑顔になるか、
貧困とは何か、なぜ貧困をなくすのか、どうすれば貧困を無くせるのか、
不安とは何か、どうすれば不安を無くせるのか、他者の不安を
なくすために必要な能力とは何か、などなどを考える」

「立てられる問いを取り敢えず立てておいて、必要なさそうなやつは
あとから消していけばよい」

「これでヒントは終わりだ」

「うーん・・・」

「どうした?」

「言いたいことは分かったけど、ホントにこんなので大丈夫なのかなぁ、
と思って」

「相変わらず失礼なヤツだな」

「あ、ごめん、別に疑ってるワケじゃないんだけどさ」

「そんなことはやっていけば分かる」

「やりもしないうちから悩んでも何も始まらぬであろう」

「それもそうだね」

「じゃあちょっと考え直してみるよ」

 

・・・昼食・・・

 

「調子はどうだ?何か分かってきたか?」

「うーん、まだモヤモヤしてる」

「まあそれも仕方あるまい」

「ほとんどの人間は日頃からこのような訓練をしておらぬからな」

「ってことはレオン様はやってるの?」

「あぁ、昔は散々やらされたぞ、師匠が厳しくてなぁ」

「師匠?」

「初耳だよ、レオン様に師匠がいたなんて」

「そうだったか?」

「うんうん」

「レオン様の師匠ってどんな人、いや、どんな猫なの?」

「聞いてくれるな」

「あの方はもうこの世には・・・」

「ごめん、そんなつもりじゃ・・・」

「『猫もまっさお』以上にうまい猫缶はないと言っておった」

「何の話だよ!」

「たしかに私もあの猫缶よりうまいものには、今にいたるまで
出合ったことがない」

「だから誰もそんなこと聞いてないってば!」

「食いものの話ではなかったのか?」

「どこをどう聞き間違えれば猫缶の話になるんだよ」

「すまぬ、すまぬ」

「で、何の話だ?」

「レオン様の師匠の話だよ」

「そうだったか」

「その話は・・・また今度にしよう・・・」

「え、あ、うん、わかった・・・(なんか俺、マズイこと
聞いちゃったのかな)」

 

・・・昼食後・・・

 

鉄平は昼食後もずっと自分のことについて考え続けた。

世界を楽しくするとは、どういうことなのか。

世界を楽しくするのには何が必要で、何を最初にやらなければ
ならないのか。

今の自分には何ができるのか。

周りは何を望んでいるのか。

周りとは具体的には誰のことなのか。

そういったことを考えるにつれ、鉄平にはあることが明確に
見えるようになってきた。

それは「自分一人で考えて導き出せる答えには限界がある」
ということである。

頭の中で自分の理想を具体化するのは簡単なことだ。

しかし、その理想を周りも同じように理想に思っているとは
かぎらない。

自分がよかれと思っていたことも、実際にやってみたら
ただのお節介にしかならないかもしれない。

考えれば考えるほど、鉄平には自分一人の限界がくっきりと
見えてきたのだ。

そこで彼は、そのことをレオン様に相談することにした。

 

「レオン様、ちょっといい?」

「なんだ、もう飯か」

「違うってば」

「どうした」

「相談したいことがあるんだけど」

「話してみよ」

「さっきのヒントを元にいろいろ考えてみたんだけど、自分一人で
考えててもどうにもならないことがあるってことに気付いたんだよ」

「ほぉ」

「自分のやりたいことは明確になってきたんだけどさ、
そのやりたいことが果たして他の人の望んでいるものを生むのか、
っていうのが分からないんだ」

「なるほどな」

「こういうときって、どうすればいいの?」

「それも本来は自分で考えろと言いたいところだが、そこまで自分で
考えたのなら上出来だ」

「もうなんとなく気付いているとは思うが、その問題を解決するには
お前が救いたいと思う人間とコミュニケーションをとる必要がある」

「やっぱりそうなるのかぁ」

「その通りだ」

「お前は今、やりたいこと、から、やるべきこと、へ足を進めようと
しておる」

「たしかに自分のやりたいことをやって生きていけるのは
素晴らしいことだが、その自分のやりたいことを周りが必要と
していなければ、その願いは叶えられぬ」

「自分のやりたいことと、周りの望むことが結びついて、はじめて
その行為は報われる、ということだ」

「しかし、何が周りの望んでいることなのかは、実際にやりたいことを
やってみなければ分からない」

「つまり、自分のやりたいことを世界に向けて発信し、
そこから得られるフィードバックで周りの望んでいることをつかみ、
自分の進むべき道を探っていくしか方法はないのだ」

「理屈では難しく感じるかもしれぬが、やることはシンプルだ」

「今のお前にできることを世界に発信する」

「それをやってみればよい」

「そうすれば自然と次にやるべきことは分かるはずだ」

「そっかぁ、まだまだ時間がかかりそうだなぁ・・・」

「簡単に誰もがホンモノになれるなら、私の暇つぶしにならぬ
ではないか」

「そりゃそうだ」

「わかった、やってみるよ」

「でも・・・今日はもう夕飯にしちゃおっか」

「鉄平にしては珍しく気が利くな」

「たまには師匠を敬わないとねー」

 

その日の夜、鉄平は布団の中で考えていた。

今の自分にできることとは何なのか。

世界に向けて何を発信すればいいのか。

まだ彼にはそれがよく見えていなかったのだ。

「明日は自分に何ができるかを考えなくちゃなー」

そうして道に迷いながらも、鉄平は着実に前進していくのだった。

つづく。

 

ありがとうございました。

杉野

 

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