【第14号】なぜ99%の人は成功者の真似をしても成功しないのか

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ども、杉野です。

気が向いたので、珍しく2日連続で配信しちゃいます。

んじゃ、早速どうぞ。

 

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第14号 なぜ99%の人は成功者の真似をしても成功しないのか

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「成功者の真似をすれば成功できる」

巷の自己啓発書には、よくこういうことが書かれています。

お金を寄付したり、トイレをピカピカにしたり、財布に大量の
お札を入れておいたり、ブランドの服を着たり、そうやって
成功者が日常的にやっていることを真似すれば成功できる
というのが、この手の本の理屈です。

そういえば僕の嫌いな某S一人さんは「成功したければ
ロレックスの時計を身につけろ」とか、しょーもないことを
言っていました。

この理屈は正しいように見えるし、実際、正しいのですが、
多くの人はこの話を正しく理解できていません。

そもそも「真似する」とは、行為や格好を真似することに
限ったことではなく、思考や意識や気持ちや信念なども含めて
真似するということを意味しています。

例えば同じ「お金を寄付する」という行為でも、お金持ちに
なりたくて寄付するのと、慈善の精神から寄付するのとでは、
まったく意味が異なるということです。

素朴に考えてみてください。

そもそも寄付とは、対価を期待せずに、純粋な慈善精神から
お金を与えるから寄付なのであって、「お金持ちになる」
という対価を期待してお金を与えるのは寄付とは呼びません。

これは言葉の定義の問題です。

つまり、お金持ちになるために誰かにお金を与えている人たちは、
残念ながら成功者の真似が出来ていないのです。

 

99%の人は成功者の外面を真似るばかりで、内面のことは
ほとんど考えていません。

本当の成功者は、誰よりも内面が優れています。

誠実で、寛容で、ユーモアで、慎ましやかで、愚直で、素直で、
一生懸命で、情熱的で、義理人情に厚く、相手のことを第一に
考えている。

だから彼らは成功者なのです。

だとすれば、われわれが真似すべきは、外面ではなく、
この優れた内面なのではないでしょうか。

外面的なロレックスを持っているか否かなんてことは、
どうでもいいのではないでしょうか。

 

ロレックスを身につけて内面が変化するなら、2本でも3本でも
身につければいいと思います。

お金を寄付して、トイレをピカピカにして内面が磨かれるなら、
いくらでもやればいいでしょう。

しかし、そうでないなら、そんなことは真似をしても何の意味も
ありません。

なぜなら、そんな「誰でもできること」に価値はないからです。

ロレックスなんて、お金さえ払えば誰でも手に入れられます。

トイレをピカピカにするのだって、やろうと思えば誰でもできる。

でも、ロレックスに相応しい自分になることであったり、
トイレ掃除を心から楽しめる自分になることは、そう簡単に
できることではありません。

だからこそ、そこに大きな価値があるワケです。

 

成功者の真似をすれば成功できる。

これは本当です。

しかし、当然ですが、成功者の「簡単に真似できる部分だけ」を
真似しても成功することはできません。

巷の本に書かれているのは、まさに今言った「簡単に真似できる
(誰でもできる)部分だけ」です。

だからどれだけやっても成功に近づかないのです。

本当に大事なのは、真似が難しい内面、つまり人間性です。

いい人、素晴らしい人、偉大な人、なんと言ってもいいですが、
そういう「人として」の部分を真似できれば、あなたの成功は
グンと近づきます。

成功者の真似をお手軽なものだと思ってはいけません。

成功者の真似をするとは、成功者が越えてきた同じ苦難を
乗り越える、ということなのですから。

 

ありがとうございました。

杉野

 

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【第13号】猫が教える成功哲学 ニャポレオン・ヒルの秘密(4)

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ども、杉野です。

今回もレオン様は大活躍です(笑)

それではどうぞ。

 

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第13号 猫が教える成功哲学 ニャポレオン・ヒルの秘密(4)

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・・・3日目・・・

この日、鉄平は約束の時間より30分早く起きていた。

レオン様に昨日のことを謝るためだ。

外はまだ真っ暗である。

「うーん、眠みぃー・・・」

鉄平が目をこすっていると、いつものようにレオン様が
突然現れた。

「よっ!」

「おはようございます」

「なんだ、今日は驚かぬのか」

「いや、昨日のことを謝ろうと思って」

「なるほどな」

「して、どうだった?」

「レオン様の言う通り、俺は何も分かってなかったよ」

「息抜きのつもりで言った飲み会が、逆にストレスになった」

「そうだろうな」

「お前は今ホンモノになるための訓練をしておるのだぞ」

「そんな人間が今更ホンモノでない人間に会ってなんになる」

「そうだね・・・」

「孤独を恐れるな、鉄平」

「やるべきことをやれば、いずれ新しい仲間ができる」

「それまでは自分のことだけに集中するのだ」

「今回の件は多めに見てやるから、次からは気を緩めるでないぞ」

「はい、ありがとうございます」

「分かればよろしい」

「しかし、アレだな、鉄平よ」

「ん?」

「謝る気があるなら、どうして私に手土産の1つも買って来ぬのだ?」

「いやー、それはー、あのー、そのー(やっぱりここでも食い意地は
健在なのか・・・)」

「ごめんなさい」

「それだけか?」

「あ、いや、じゃ、明日なんか買ってくるから」

「うむ」

「ふぅー(これからはつねに賄賂を用意しておくか)」

「では昨日と同じように、瞑想をはじめるぞ」

「おっす!」

 

ここから一週間、鉄平は昨日と同じことを繰り返した。

朝4時に起きて7時まで瞑想。

それから朝食を食べ、8時頃から昼休みを挟み夕方まで「なぜ?」と
自問自答し続けた。

そして遂に、鉄平は自分のやりたいことを見つける。

 

・・・8日目の夕方・・・

 

ノートを眺めていた鉄平が声をあげる。

「なんか分かったかもしれない」

「何がだ?」

「やりたいことだよ、やりたいこと」

「ほぉ、やっとか」

「うん」

「で、お前のやりたいこととは、なんなのだ?」

「バカにしたりしないでね」

「当然だ」

「俺、世界を楽しくしたい」

「これまた壮大な夢だな」

「漠然としているようだけど、そうじゃないんだ」

「俺の中ではすごくシックリきてるんだよ」

「言わずとも分かっておる」

「私を誰だと思っておるのだ」

「あ、そうだよね」

「お前の中でシックリきているのならば、それでよい」

「うん」

「今までは敢えて言わなかったが、お前に教えた方法を使うと、
結局は誰もがそのような結論に至る」

「世界を平和にする、世界を楽しくする、世界をよりよくする、
みんなを幸せにするなど、言葉は違えど言っていることは同じだ」

「しかし、その言葉の意味するところは、それぞれ異なる」

「お前がお前の中でシックリきているように、他の者は他の者の中で
シックリきているということだ」

「何が楽しいかは人によって異なる」

「当然、平和のイメージも異なる」

「だからこそ、他でもないお前自身の“楽しい世界”を見つける
必要があったのだ」

「今ならなんとなくだけど言ってる意味が分かるよ」

「うむ、それならよろしい」

「そういえばサン=テグジュペリも言っておったな」

「肝心なことは目に見えない、と」

「この言葉は視覚的なことだけに捉えられがちだが、実は違う」

「ヤツに言わせれば、目に見えないとは、言葉にならないものも
含んでいる」

「言葉になっているものは、言葉として目に見えるからな」

「つまり、お前の今の言葉にならないもの、なんとなく
分かっているものこそが、肝心なことなのだ」

「よく覚えておくようにな」

「うん、分かった」

「よし、それでは飯にするぞ」

 

「ところで鉄平」

「ん?」

「一週間ほど前に言っていたアレはどうなった?」

「アレって?」

「ほれ、言っておったではないか、何か買ってくる、と」

「あ、それのことね、ちゃんと買ってあるよ」

「おぉ、本当か!」

「もちろん」

「で、で、どこにあるのだ?」

「買ってあるなら、さっさと持ってこぬか」

「うん、じゃあちょっと待ってて」

鉄平は流し台の下から何かを取り出した。

「はい、これ」

「おおぉー!って、なんだこれは」

「サバの缶詰」

「きさまぁぁぁぁ、私を愚弄するにも程があるぞぉ!!」

「え?もしかしてサバ嫌い?」

「そういうことではないわ!」

「猫に貢ぐものといえば、マタタビに決まっておろうが、
この愚か者め!!」

「えぇ、そうなの!?」

「当たり前だ!」

「私がどれほど期待したことか・・・くぅ、私の青春を返せぇ!」

「いや、青春は関係ないだろ」

「この絶望感をどうしてくれる!」

「そんなこと言われてもなぁ・・・」

「呪ってやるぅー、呪ってやるぞぉー、鉄平・・・」

レオン様は鉄平の頭にしがみついた。

「んな大袈裟な」

「シャァァァー!!!」

「分かったよ、分かったから、ちょっと落ち着けって」

「とりあえず頭から降りなさい」

レオン様、着地。

「ふぅ・・・じゃあ今度マタタビ買ってくるから、今日はこれで
我慢してよ」

「ホントだな?ホントのホントだな?」

「ホントだって」

「今度裏切ったら、どうなっても知らぬからな」

「はいはい、分かったってば」

 

・・・9日目・・・

 

いつもの瞑想が終わり、鉄平がレオン様に質問する。

「ねぇ、レオン様」

「なんだ」

「やりたいことは見つかったけど、これからどうすればいいの?」

「やりたいことが見つかったのだから、やりたいことをやるに
決まっておろうが」

「いや、でも、世界を楽しくするためには何をすればいいの?」

「それはお前の考えることだ」

「うーん、そう言われても何から考えればいいか分からないよ」

「それもお前が考えるのだ」

「何から考えるのかを考えるの?」

「そうだ」

「むちゃくちゃだよ、そんなの」

「むちゃくちゃでも何でも、やるしかなかろう」

「なんかヒントちょうだいよ、ヒント」

「相変わらず脳みそは幼稚なままのようだな」

「悔しいけど言い返せない・・・」

「では私の質問に答えよ」

「お前の考える“楽しい世界”とは、どんな世界なのだ?」

「みんなが笑顔で、貧困がなくて、不安もなくて、誰もが
やりたいことをやって暮らしている世界、かな」

「では、人はどういうときに笑顔になったり、
不安がなくなったりするのだ?」

「うーん、好きなことをやってるときはみんな笑顔になると
思うよ」

「あと、お金がたくさんあれば不安はなくなるかな」

「前者はよい、後者は本当か?」

「え、だってお金がたくさんあれば何かあっても安心でしょ」

「では例えば大地震や大津波があったらどうする、それでも
安心なのか?」

「そんなことは滅多に起こらないんだから、考えても仕方ない
じゃない」

「確かにそうかもしれぬ」

「しかしな、鉄平、お前は大きな勘違いをしておるぞ」

「何が勘違いなの?」

「人間の不安は、いつどこでも無くなることなどない」

「無くなったように感じるのは、不安が見えなくなっている、
もしくは見ないようにしているだけだ」

「今お前が言ったこともそうであろう」

「人間はいつだって死の不安に襲われている」

「それは確かに滅多に起こらぬのかもしれんが、決して消えた
ワケではない」

「どれだけお金があっても、不慮の事故は防ぎようがない」

「大金を積んでも人間を蘇生することはできない」

「だとすれば、不安がなくなるということ自体が幻想に過ぎない
ということだ」

「なんか納得できないなぁ」

「人間はそう簡単には死なないよ、医学だって発展してるんだし」

「死という発想が大袈裟だと思うならば、骨が折れて手が
動かなくなったら、頭を打って半身不随になったら、
親が倒れて付きっきりで介護をしなくてはいけなくなったら、
ということを考えてみよ」

「少しは実感が湧いてくるはずだ」

「どれもお金では解決できぬ不安であろう」

「なるほど、そう言われればそうだね」

「じゃあどう頑張っても不安はなくせないってこと?」

「そういうことになるな」

「不安は無くすのではなく、向き合うものだ」

「そうすれば自然と余計な不安は消えていく」

「本来、不安は恐れるようなものではない」

「にもかかわらず、多くの者が不安を恐れているのは、
不安のことをよく知らないからだ」

「幽霊でもお化けでも、人間はよく分からないものを恐がる」

「不安は、漠然としているうちは恐いが、具体的で明確な不安は
恐るるにたらぬということだ」

「ふーん」

「で、今の話がやりたいことと何の関係があるの?」

「ホントに鈍いヤツだな、お前は」

「わるーございましたねぇ」

「まずはお前自身が自分の不安と向き合うところから始めろ、
と言っておるのだ」

「いくらやりたいことがあっても、不安に押し潰されている
ようでは、気持ち良く活動することはできぬだろ」

「あ、そういうことね」

「でも今のところ特に不安なんてないよ」

「本当か?」

「うん」

「それはウソだな」

「え、なんでさ、不安なんてないって」

「さっきも言ったであろう、不安が無い、というのは幻想だと」

「お前は自分の不安に気付いておらぬだけだ」

「その証拠にお前は私に施す牛乳代をケチっておる」

「それはお金が無いんだから仕方ないじゃない」

「それがお前の不安だ」

「お前は、お金がない、という不安を持っておるのだ」

「それって不安とちょっと違うような気がするんだけど」

「何も違うことなどない」

「少し想像してみろ」

「今後お前がやりたいことを実現するために、どうしても大金が
必要になった場合、お前は生活するためのお金がなくなってしまう
という不安を理由に、それを諦めるのではないか?」

「どうしても必要な本、どうしても必要な交通費、どうしても
必要な機材、どうしても必要な設備環境などが高額だった場合、
お前はそれにお金を払うことができないだろう」

「なぜなら、お前は来月や再来月の生活費がなくなることに
不安を感じているからだ」

「お前は今、収入がないために、自分のやりたいことにお金を
使えなくなっている」

「もし今私が、お前のやりたいことを実現するためには
この5万円の本が必要だ、と言ったら素直に買えるか?」

「買えない」

「どうしてだ?」

「だってギリギリ節約して半年の生活費しか捻出できないのに、
5万円の本なんて買っちゃったら、半年が5カ月になっちゃう
じゃない」

「そんなの買えないに決まってるよ」

「そこがホンモノになれるか否かを分けるのだ」

「ホンモノになりたければ、そこで5万円の本をあっさりと
購入できなければならない」

「たとえ半年の生活費が5カ月の生活費になろうとも、だ」

「言いたいことは分かるけど、それは理想論だよ」

「いくらやりたいことが大切だとは言っても、生活できなきゃ
どうしようもないでしょ」

「その発想が凡人の発想だと言っておるのだ」

 

「いいか、鉄平」

「不安と向き合えば、今お前が考えているような余計な不安は
すべてなくなる」

「余計な不安とは、考える(感じる)意味のない不安だ」

「半年が5カ月になる・・・それがどうしたというのだ」

「5ヶ月になるなら、5カ月でなんとかすればいい」

「そう考えるのがホンモノであろう」

「そして、そう考えるためにも、なぜ半年が5ヶ月になると
不安になるのか、ということを明確にしておく必要があるのだ」

鉄平は黙って話を聞いている。

「仮に、収入がないから、という理由でお前が不安だったとしよう」

「そこで次は、なぜ収入がないと不安になるのか、ということを
考える」

「すると今度は、貯金が減っていくから、という理由が出てくる
かもしれない」

「次も同様にして、なぜ貯金が減ると不安なのかを考える」

「これは、気持ちの余裕がなくなるから、という理由にしておく」

「ではなぜ貯金が減ると気持ちの余裕がなくなるのか」

「これが胆になるワケだが、お前の場合は、先のことばかり考えて
今のことを見ようとしないからだ」

「半年先や5カ月先なんて、どうなっているかは誰にも分からない」

「いつでも誰でも予定は未定だ」

「にもかかわらず、お前はその誰にも分からない未来のことを考えて
勝手に不安を増幅させている」

「今やることが、半年後や5カ月後の自分を変えるのだということを
忘れている」

「今5万円の本を買えば、5カ月後には余裕のある暮らしができて
いるかもしれないのに、お前にはそれが見えていないのだ」

「言い換えれば、お前には今自分できることを精一杯がんばって、
未来を変えてやろうという意志が欠けている、ということだ」

「そんな人間がホンモノになれるはずがなかろう」

鉄平はレオン様の目を見て答えた。

「まだちゃんとは理解できないけど、なんとなくは分かった」

「俺はまだまだスタート地点にも立てていないような状況だ
ってことだね」

「そういうことだ」

「やりたいことが分かっただけでは、何も事は起こせない」

「物事には順序というものがあるのだ」

「で、結局これから俺はどうすればいいの?」

「さあな」

「なにそれー」

「そんなことより」

「そんなことってなんだよ、そんなことって」

「気にするな」

「そんなことより飯にするぞ」

「うぅー・・・」

 

・・・昼食後・・・

 

「んがぁー!!やっぱり何すりゃいいのか全然分からない!!」

「そう焦るな、鉄平」

「息抜きでもしてきたらどうだ」

「息抜きって?」

「さあな」

「おいっ!」

「とりあえず最初の難所は越えたのだから、好きなところへでも
出かけてくればよかろう」

「好きなところって言われてもなぁ」

「オススメは?」

「私にそれを聞くのか」

「それぐらい教えてよ」

「ガラパゴス島だ」

「聞いた私がバカでした」

「あそこは楽しいぞぉー」

「もういいってば」

「では動物園はどうだ」

「そっちを先に言ってよ!」

「動物園かぁー、なんかいいじゃん、それ」

「ガラパゴス島には劣るがな」

「じゃあ早速行ってくるよ」

「土産を忘れるでないぞ」

「分かったよ(やっぱりそれが狙いだったか)」

 

・・・動物園・・・

 

「平日だと空いてるなー」

「お、最初はフラミンゴか」

※豆知識:フラミンゴの淡いピンク色は、餌の色素によるもので、
通常、動物園の餌は色づけのために着色料が混ぜられている。

「あいつら片足でずっと立ってて疲れないのかなぁ」

「あ、首が長いから、自分の胴体に頭を乗っけて休憩できるのね、
なるほど」

「まあいいや、つぎつぎ」

「タカ発見!」

「いや、あれはワシか?」

「あぁ、タカって書いてあるな」

「こいつらの目って、どこかで見たことがあるような気が
するんだよなー・・・」

「うーん・・・忘れた」

そこから鉄平はライオン、ゾウ、シマウマ、ペンギン、キリン、
オウム、爬虫類館、猿、ゴリラ、オットセイ、コアラ、羊、
山羊などを見て回った。

そして彼は最後にマンドリルを見つける。

「うおぉ、なんだ、この鮮やかな赤や水色は」

「こんな色が自然界に存在するのかぁ」

「そういえばオウムや爬虫類もめちゃくちゃ鮮やかな色だったなぁ」

「どうやったら、あんな色ができるんだろ?」

「というより、どこにあんな色をしている意味があるんだろ?」

「うーん、分からん」

「レオン様なら知ってるかなぁ」

「帰ったら聞いてみよ」

 

・・・夕方(帰宅)・・・

 

「ただいまー!」

「・・・」

「あれ?」

「ただい」

「よっ!」

「うわっ!?」

「またそのパターンかよ」

「お決まりだからな」

「それよりも動物園は楽しかったか?」

「うん、それなりにね」

「それは何よりだ」

「あ、そうそう、レオン様に聞きたいことがあったんだよ」

「なんだ」

「なんで南国の動物はあんな鮮やかな色なのか、レオン様なら
知ってるんじゃないかと思って」

「そんなことは知らぬ」

「えぇー、知らないのー」

「当たり前だ」

「そんな形而上学的な問いに、正解などあるはずがなかろう」

「ただ、それでガッカリすることはない」

「なんで?」

「お前の今日の収穫は、その疑問を得たことだからだ」

「どゆこと?」

「午前中は何を考えればいいか分からないと言っていたお前が、
今は考えることを見つけた」

「それで十分だということだ」

「ほぇ?」

「まあ理解できないなら、それでもよい」

「とにかくお前は今日、ちゃんと仕事をしたのだ、安心せい」

「はぁ、そうですか」

「うむ」

「で、鉄平」

「お前もしかして、また忘れたのではあるまいな」

「ん?なにを?」

「きさまぁぁぁぁぁ!!またしても土産を忘れおってぇ!!!」

「あ、いや(うわぁ、完全に忘れてたぁ・・・)」

「仏の顔も三度までと言うであろうがぁぁぁ!!!」

「えーっと、あのー、まだ二度目ですけどぉ・・・」

急にレオン様の目が元に戻る。

「お、確かにそうだな」

「ね、ね、だからあと1回猶予があるでしょ」

「私は自分の言ったことは守る主義だ」

「仕方あるまい、今回も仏の顔に免じて見逃してやる」

「ふぅ・・・」

「しかし次こそは覚えておれよ」

「本当にどうなっても知らぬからな」

こうして2人(1人と1匹)は、いろんなごたごたが
ありながらも、なんとかやっているのだった。

つづく。

 

ありがとうございました。

杉野

 

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もしこのメルマガ(もしくはブログ)を読まれている方で、
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奇特な方がおられましたら、ぜひ

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制作者HPなども宣伝させていただきます。

よろしくですー。

 

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