ども、杉野です。

今日は前書きに書くことがなーんも思いつかないので、
早速本編をどうぞ。

 

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第43号 「頑張らなくていい」の意味

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頑張らなくていい。

我慢しなくていい。

肩の力を抜いてもっと気軽に生きたいように生きれば、
すべて上手くいきます。

こういうことを謳っている自己啓発書が最近増えてきました。

「努力は必ず報われる(だからとにかく頑張れ)」という
古臭い価値観に対する反動でこの手の本が出てきたのでしょうが、
一部のレビューで指摘する人もいるように、これを自分に都合よく
解釈してしまうと、状況を悪化させることにもなりえます。

「我慢しなくていい」を「欲望に従ってもいい」という風に
解釈するのがその典型です。

実際、レビューには「これから散財する予定です」的なことが
たくさん書き込まれていますから、そういう勘違いした人が
一定数いることは間違いありません。

彼らがその後どうなったかは知る術もありませんが、
悲惨なことになっていないことを祈るばかりです。

 

「我慢しなくていい」とは、厳密には「我慢しなくていいときも
あるんだよ」ということです。

ある種の節約家やお金に余裕のない人は、なんでもかんでも
我慢していたりするワケですが、「我慢しなくていい」とは、
そこまでやらなくていいということを言っているに過ぎません。

誰だってたまには気晴らしは必要だし、我慢ばっかりの人生じゃ
つまらないでしょ?と。

だから「そういう人は」我慢しなくてもいいということなのです。

「頑張らなくていい」も同じ。

家族のために一所懸命働くことも大事だけど、家族だけじゃなく
自分のことも大事にしたらどうですか、と。

たまにはのんびりする日があってもいいじゃないですか、と。

そういうことです。

 

頑張らなくていいとか、我慢しなくていいというのは、要するに
「バランスをとりましょう」と言っているだけです。

頑張らなきゃいけないときもあれば頑張らなくていいときもある。

我慢しなくていいときもあれば我慢しなきゃいけないときもある。

なんでもかんでも我慢して頑張れば上手くいくワケではない。

だからバランスをとりましょう。

バランスがとれれば、いろんなことが上手くいき始めますよ、と。

そう言っているに過ぎないのです。

 

ひらすら努力する、嫌なことも我慢する、絶対に諦めない。

これらが一昔前までのバランスを言葉にしたものだとすれば、
今の時代のバランスは、たまには休もう、嫌なものは嫌、
諦めたって死ぬワケじゃない、という感じになります。

分かっておくべきなのは、後者は単なるワガママではないし、
ワガママになってはいけないということです。

そうではなく、後者はそうすることによって自分のためにも
世界のためにもなるから、そうすべきなのです。

もしあなたが嫌なことを我慢して不本意なことを続けていたら、
あなたが生み出せるはずだった価値を生み出せないまま人生を
終えてしまうかもしれません。

それはあなたにとっても、世界にとっても不幸なことです。

そんなことは誰も望まないワケですから、そうならないために
あなたは嫌なことは嫌だと断るべきなのです。

海外旅行をしたり、高級レストランで食事をしたりするのは
人の勝手ですが、それが欲望に従っているだけなら長期的には
誰のためにもなりません。

むしろそれが快楽に溺れるキッカケになりうることを考えれば、
それをすることによって自分も世界も不幸になります。

同じ「我慢しなくていい」でも、意識や態度によって結果は
大きく変わってくるのです。

 

都合のいい言葉を都合よく解釈してはけません。

その安易な解釈があなたのバランスを歪め、しいては世界を
歪めることになるということを分かっておいてください。

世の中そんなに都合のいいようにはできていませんから、
安心して絶望しましょう(笑)

ありがとうございました。