【第19号】本の正しい選び方

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ども、杉野です。

本当は次回から個人配信のメルマガへ移転する予定だったのですが、
ちょっとフォームの方が上手く動かないので、移転は次回以降
ということになりそうです。

もう少々お待ちくださいませ。

 

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第19号 本の正しい選び方

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先日ある読者の方から

「批判もいいですが、ためになる本は紹介しないのですか?」

という、いかにももっともなコメントが届きました(笑)

これまでブログの方で4冊ほど書評というか、ある意味では
苦情でしかないようなレビューを書いてきましたが、
言われてみれば確かにそんなもんを知ったところであまり意味は
ありません。

我々に必要なのは「どの本を読むべきなのか」という情報であって、
「どの本がどれぐらいショボイのか」を知ったところで特に役には
立たないワケです。

まあ読者の立場なら普通はそう思うよなぁ、ということで少しだけ
反省しました(笑)

そこで今回は僕の考える本の正しい選び方なるものを紹介して
おこうと思います。

僕がオススメの本を直接紹介しないのは、人によって合う合わないが
あるからです。

例えば僕が本気で勧めたい本の1つにはハイデガーの主著である
『存在と時間』がありますが、こんなもんはほとんどの人には
まず読めません。

冗談抜きで1ページも読めないと思います。

けれども、僕は猛烈にオススメしたいし、この本は読むのに
10年かかってたとしても読むべき本だと本気で思っています。

僕がオススメするとなると無責任なことは言えないので、
どうしてもそういう重厚で難解な本にならざるをえないのです。

ですから僕が直接紹介したものよりも、自分に合う本を自分で
見つけてもらう方が「ちゃんと読める」という意味で現実的だと
思います。

要は、僕に甘えずに自分でがんばれ、ってことです(笑)

いずれは『存在と時間』も読めるようになってほしいですが、
物事には順序ってものがありますからね。

それでは本題に入りましょう。

 

僕が考えるに「ためになる本」を選ぶ基準は3つあります。

1.その本に興味がある
2.ロングセラーである
3.出版社が信頼できる

1の「その本に興味がある」が最優先すべきもので、2番目が
「ロングセラーである」、最も優先度が低いのは「出版社が
信頼できる」です。

当たり前ですが、まず本を選ぶ際は自分の興味を最優先にして
ください。

できれば本屋に足を運んで、中身をペラペラ見てからピンッときた
ヤツを買うようにしましょう。

「なんだか分からないけど、この本がスゲー気になる!」

そういう感覚があれば、それが今買うべき本です。

もちろんバカにしているワケじゃないですよ。

僕は実際にそうやって本を買ってるし、そうやって買った本には
大体そのとき自分が求めていた情報が載っています。

理屈じゃないんですよ、本を選ぶというのは。

ただ感覚が鈍くて特にピンッとくるものが見つからない場合は、
次の選び方を候補に入れてください。

 

自分が何に興味があるのか分からない場合はロングセラーの本、
そうですねぇ、大体50年以上売れ続けている本を目安に選べば
そんなにハズレはないと思います。

ジャンルは小説でも詩でもエッセイでも哲学書でも何でも。

哲学書なら2000年以上読まれ続けている、そして恐らく
今後も無くなることはないであろうアリストテレスやプラトン、
物語なら世界のベストセラーである聖書やギリシャ神話、
古事記なんかがいいんじゃないでしょうかね。

こういう本を読む方が、自己啓発書を読むよりも啓発されることが
多いと思います。

なんたってこれらはわれわれの歴史を支えている本ですから。

ちなみに今挙げた本はどれもそんなに難しくはありません。

面白いかどうかは人によりますし、原著はどれもキツイですが、
翻訳されているものは普通に読めると思います。

それなりに頭は疲れるかもしれませんが、頭が疲れない本に
読む価値はないと思ってください。

だって頭を鍛えるために本を読むんでしょ?

だったら頭が疲れる本の方が効き目があるに決まってますよね。

簡単に読める本(自己啓発書)というのは、筋トレで50グラムの
鉄アレイを使っているようなものです。

そんなもんはどれだけ使っても筋肉は微量しかつきません。

どうせ鍛えるなら2キロぐらいの鉄アレイは使わないと時間の
無駄ですよ。

ハイデガーは20キロぐらいの鉄アレイに相当しますが(笑)、
アリストテレスやプラトンは3キロか4キロぐらいです。

ご参考まで。

 

最後に出版社で選ぶというのがありますが、これは上記とほとんど
同じです。

信頼できる出版社は大体どこもロングセラーの本を売っています。

岩波書店しかり、ちくま書店しかり、講談社(学術文庫)しかり、
法政大学出版しかり、みすず書房しかり、平凡社しかり、
その辺のをペラペラめくってみて面白そうなのを買うって感じで
いいんじゃないでしょうか。

これは最終手段なので、あまりこういう買い方をすることはないと
思いますけどね。

ただ書店のオススメ本なんかを買うよりかは、こういう出版社の
オススメを買う方が何倍も信頼できます。

これもよかったら参考にしてくださいませ。

 

以上

1.その本に興味がある
2.ロングセラーである
3.出版社が信頼できる

の3つを基準にして本を選べば、変な本を買わされることは
まずないと思います。

自分の感覚や勘に自信がないなら、2と3を参考にしながら
買ってみるといいでしょう。

ちゃんとした本を読んでいれば、そのうち感覚も一緒に磨かれて
いきますのでご心配なく。

とにかく何よりも頭の疲れる本を買って読んでください。

これが読書の基本です。

どうしても休憩したいときはフォ●スト出版などの本を読んでも
いいですが、それはあくまで頭を休ませるためだということを
忘れないように。

ではでは。

ありがとうございました。

杉野

 

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【第16号】「成功したいなら好きなことをやれ」の真意

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ども、杉野です。

年を越える前にまた記事が出来ちゃったのでお送りします。

年末年始の勉強の参考にしてください。

 

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第16号 「成功したいなら好きなことをやれ」の真意

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「成功したいなら好きなことをやれ」

巷の自己啓発では、よくこういうことが言われます。

これは正しいアドバイスだと思いますし、誰もがこれをちゃんと
実践できれば成功者になれることは間違いないでしょう。

しかし、いつも言うように、この手の言葉には厳密さが
欠けています。

「好きなことをやれ」というアドバイス自体は間違いではないの
ですが、好きなこととは一体何なのか、どういう仕方で好きなことを
やればいいのか、という肝心の部分がいつも説明されないのです。

 

好きなこととは、厳密には「そのときに興味があること」、
「そのときにやりたいこと」を意味します。

重要なのは「そのときに」という部分で、われわれの好みや興味は
その時々で移り変わっていくものだということです。

例えば今この瞬間は「釣り」に興味があったとしても、魚を釣った
瞬間には「魚」に興味が移り、それを持って帰ったあとは「調理」に
興味が移るかもしれません。

ここまで極端でないにしても、去年は水泳に興味があったけど、
今年はなんだか水泳に冷めちゃって、今まで全然興味のなかった
将棋に目覚めた、なんてことは十分にあり得ます。

実際、僕は今デザインや生態学の勉強をしていますが、数ヶ月前は
農業の勉強をしていたし、その前は禅の勉強をしていました。

オリンピック選手のように十年以上も1つのことだけに興味を
持っている場合は、それだけが「そのときに興味があること」に
なりますが、細かく見ればその中でも小さな移り変わりは必ず
あります。

つまり、好きなことをするには、その都度自分を観察して、
興味のある方向に舵をとらなければならないのです。

 

次に、どういう仕方で好きなことをすればいいのか、という問題が
あるワケですが、これは

「他人にそれを教える前提で」

やってください。

自分のために好きなことをするんじゃなくて、その好きなことの
良さをどうすれば他人に伝えることができるのかを考えながら
好きなことをやれ、ということです。

だから将棋が好きなら、単に自分一人が将棋を楽しむのではなくて、
その楽しさをどうすれば将棋を知らない人に伝えることができるか、
ということを考えながらやる。

これを実践するだけで、将棋から得られる情報は100倍ぐらいに
なります。

理屈は簡単です。

自分ではなんとなく分かっていることでも、他人に伝えるとなると
「なんとなく」では許されないからです。

要は「なんとなく」という曖昧だった知識が、伝えることを
意識することによって、丁寧に吟味され、厳密に、明確になる
ということです。

これによって人間的にも、知的にも、成長は加速していき、
どんどん成功に近づいて行くことになります。

 

以上をまとめると

1.そのときに興味のあることをする
2.1を他人に教えるつもりでする

が「成功したいなら好きなことをやれ」の実践的な意味です。

ただ、1について注意しておかなければならないのは、
仮に自分のビジネスとは何の関係もないと思えたときでも、
そのときに興味のあることを優先しなければならない、
ということです。

先程の僕の例からも分かるように、僕はデザイナーではない
ですから、デザインの勉強をしたところで直接的にお金に
結びつくことはありません。

同様にして、演劇の勉強をしても、禅の勉強をしても、
これといって何かの利益が期待できるワケではない。

それでも自分の興味は最優先にしなければなりません。

なぜなら、それが「成功したいなら好きなことをやれ」の
真のメッセージだからです。

 

この言葉の奥には

「成功したいならば(どんなことがあろうと)好きなことをやれ」

というメッセージが隠されています。

これが成功者の覚悟です。

それぐらいの覚悟があるからこそ成功者は成功者なのだ、
ということを理解してください。

巷の本では「好きなことをやるだけでいいんだから簡単でしょ?」
みたいなことが言われますが、そんなことは決してないのです。

 

人生を成功させたいなら、人生を懸けなければなりません。

好きなことに人生を捧げなければなりません。

この当たり前のことを素直に受け止めましょう。

人は皆、成功者の「覚悟」や「生き様」に引き寄せられるのです。

どうせやるなら徹底的に。

その気持ちを忘れずに1年を過ごせれば、素晴らしい年になると
思います。

どうか、よいお年を。

ありがとうございました。

杉野

 

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